|イベント|イベント運営が苦手だった私の気持ちを変えたイベントの話。
昨日、私が働くエンブリッジが主催したイベント「20代に伝えたい50のこと出版記念イベント 秋元祥治 × 小林さやか トークライブ」、無事に終了しました!
最初は定員50名だったのですが、多くの方々からお申し込みを頂き、席を増設して最終的には70名の方にご参加いただき、とても嬉しい結果になりました。
今回、このイベントを企画するところから関わらせていただき、改めて「イベントとは」を考える機会を頂けたと思います。「イベント」をWikipedeiaで調べるとこんな風に書かれています。
現代日本において「イベント」といった場合には、運動会や文化祭などのような大規模な学校行事、花見や誕生日パーティーなど個人的な行事、阪神甲子園球場の高校野球大会、オリンピック、あるいはサッカーのワールドカップのようなスポーツの大会、地方公共団体や地域社会が行う祭り、万国博覧会などの国家的な行事、などを指すことが一般的である。
また、販売促進のために行われる歌手・タレント・声優・作家・漫画家らの握手会やサイン会などの催し物を指すこともある。
Wikipedeia「イベント」より引用
学校で運動会や文化祭など、大人数で準備をしたりすることに、いつからか熱中しなくなっていました。小学生から中学生の頃は熱中してやっていた気がするのですが、高校生になってからはなんだか熱い人たちを「自分とは違う人たちだな」と思って、遠巻きに見ていた気がします。
小さい頃から絵を描くことが好きで、高校は美術科のある大谷高校に入学しました。みんな「絵を描くこと」が何より好きで、学校祭や行事にもあんまり熱くなることもなく、学校祭の日なんかはみんなで美術室にこもって絵を描いていた気がします。
そんな風に過ごしていて、気づいたら大人数が苦手で、みんなで何かを作り上げることに特別興味がなくなっていました。それよりも、自分がつくりたいものをつくったり、好きな人たちと好きなことをしている方が楽しかったのです。
イベント運営は、好きではなかった。
そのままデザイナーになりたいという夢を叶えるために、デザイン系の専門学校に行き、卒業してグラフィックデザイナーとして働かせていただきました。さまざまな仕事があるなかで、イベントを開催することになり、経験がないながらもイベントを開催する側になったこともありました。しかし、その時は本業ではないということもあり、イベントに慣れている方々の力をお借りしての開催だったため、そこまで大変だと感じた事はありませんでした。
そして、「キャリア教育に携わりたい」「学生が社会人と共に挑戦できる機会をつくりたい」。そう思うようになり転職してからは、大学生と企業が出会える場をつくったり、学生にインターンのことを伝えたりするために、イベントを開催することがとても増えました。
最初に任せてもらったのは、今でも半年に一度開催している「SUMMER JOB FESTA」というインターンシップマッチングイベント。名前をつけるところから、当日の運営、事後フォローまでをすべて。私にとっては大きなチャレジでした。こういったイベントを開催した経験もなかったので、最初はかなり手探り状態で、うまくいかないこともあったりと、悔しい思いをしたりすることもありました。
でも、少しずつ回を重ねるごとに慣れてきたり、ノウハウが蓄積できてきたりして、だいぶ余裕を持って当日を迎えることができるようになってきました。でも、イベントを開催するとなると、やっぱり準備はとても大変。大きなイベントだと2〜3ヶ月は準備にかかってしまうし、資料作成や集客など地道な作業も多いです。
そして、人前で話したり人をまとめることが好きだったり、得意な方も居ると思うのですが、私は元々人前で話すことがとても苦手で、どちらかというとイベント運営には不向きだという自覚がありました。頑張らないでできる人も居れば、頑張らないとできない人も居て、私は後者だったので、たくさんのエネルギーを使ってしまい、終わった後にはぐったりしてしまうことも多かったです。
当事者意識の薄いイベントは、誰も幸せにできない。
そんな中、日々の仕事も忙しい中で、イベントを開催する予定がありました。正直、そのイベントに対しては、当事者意識が薄かったなと今となっては思います。そして準備も十分にできず、イベントに臨んでしまったことがありました。
無事にイベントは終わったのですが、終えてから自分の中でたくさんの反省点がありました。最低限のクオリティは保てた気がするけれど、来てくれた人に何を持って帰ってもらえたかというと何だったのか。それが実感できませんでした。
そこから「当事者意識の薄いイベントは、誰も幸せにできない」ということを学び、「やるならやるで、ちゃんとやろう」「私が絶対に成功させるという思いで準備をしよう」「自分の中で納得して、覚悟を決めて取り組もう」と思い、取り組むようになりました。
やっぱりまだまだ至らない点はたくさんあるけれど、前よりもイベントそのものに愛着を持つことができている気がします。そして愛着とは「そのイベントに対してかけた時間」と「思い」が掛け合わさり生まれているものだと思い、その愛着こそがイベント運営においてとても大切なものでもあると強く思っています。
何年経っても、思い出してもらえるイベントをつくりたい。
世の中にはたくさんのイベントが溢れています。イベント紹介サイトには、毎日のように新しいイベントが更新されています。
そんな中、私が今でも覚えているイベントがあります。北翔大学ポルトで数年前に開催された「自分の仕事」を考える2日間 in札幌というイベントです。
あのとき感じた空気感は今でも思い出す時があります。働き方研究家の西村 佳哲さん、minä perhonenの皆川明さん、「Boulangerie JIN」の神 幸紀さん、麻里さん、しょうぶ学園の福森 伸さん。確かその時、私は20才くらい。今聞くとまた違うことを感じるのかもしれないけれど、隣にいらした方はわざわざ東京からこのイベントに参加するために来ていたりと、とても衝撃を受けたことを覚えています。
私はこのイベントは自分で見つけたわけではなくて、会社で行かせていただいたのですが、たくさんあるイベントの中から見つけてくれて、情報を見てくれて、「行こうかな」と思ってくれて、申し込んでくれて、実際に来てくれて。
そんな方々に私ができることは、来てくれたイベントを「来てよかった」「楽しかった」と思ってもらえる、最高の場にすることだし、私が今でも覚えているイベントがあるように、何年経っても思い出してもらえるような、人生を変えるようなイベントにすることだと思い、私にできる精一杯のことをやろうと思っています。
もちろんイベントは本業ではないし、それだけをずっとやることは、やっぱり私にはできないなと今は思っています(私は自分のつくったものが生きた証だと思っていて、アウトプットの残らないものに、100%自分の時間を使うことはできないと思っている)。
でも、来てくれた人にとって、そんなことは関係のないこと。開催する側が愛着を持って開いたイベントが、初めて人の心を動かせる。3年間働いていて、そんなことを思っていました。そして、それが昨日の夜、確信に変わりました。
きっと人生が変わった人がいる。そう思えたイベントだった。
昨日のイベントは、まさに愛着が湧くくらい、たくさん準備に時間をかけて、思いが込められたイベントでした。
詳しくはFacebookイベントページをご覧いただきたいのですが「20代に伝えたい50のこと」著者である秋元祥治さん、そしてビリギャルのモデルとなったビリギャル本人・小林さやかさんをお招きしてのトークライブ。
小林さやかさんは秋元さんとご友人で、現在札幌新陽高校でインターンをされており札幌にいらっしゃったという経緯もあり、特別にゲストとしてお越し頂くことができたという、とても特別な一夜でした。
お二人のお話には、とても大切なメッセージがたくさんたくさん込められていて。秋元さんのお話は、「見えない枠を取り払う」ようなお話だったように思います。
「夢ややりたいことはなくたっていい」「仮置きの夢でいい」「嫌なら辞めたらいい」など、自分でも気づいていなかったような思い込みや固定観念をなくしてくれるようなメッセージの数々。学生時代、できれば早い段階に聞くことができていたら、私の人生も変わっていたかもしれないなと思うくらい、とても大切なことがたくさん詰め込まれていました。
さやかさんのお話では、まさにそれを体現されたかのようなストーリー。私が何より驚いたのは、恩師である坪田さんのお言葉や、お母さんの言葉を、一言一句しっかりと覚えていて、すぐに言葉にされていたこと。私もお母さんやお父さんからたくさん大切なことを教わっていると思うのだけれど、すぐにパッと言うことは難しいなあと。自分が教わったことを、人に教えることができる人って実はあまり多くないのではないかと思ったのだけれど、おふたりのお話ではたくさんの方々の言葉が出ていて。そしてお二人とも終始楽しそうな姿が印象的でした。
そうやってたくさんの方々から教わったことを、大切に持ち続けているからこそ、ああやってたくさんの人に伝えられるのだなと強く思った夜でした。私もイベントに参加して出会えた人やつながったご縁がたくさんあります。そんな風に、昨日の出来事が誰かの一歩を勇気づけたり、考え直すきっかけになったかもしれません。
そして、私は今のお仕事をさせて頂いて、全国各地に居る「こんな人になりたいな」「こんな人と一緒に働けたら幸せだろうな」と思うような、素敵な人々とたくさん出会わせていただ来ました。そういう方々をもっと札幌の人に知ってもらいたいし、出会ってもらいたい。昨日のイベントを通して改めて思いました。
今回はたくさんの方々にご協力頂いて、昨日のイベントを実現することができました。イベント運営はまだやっぱり得意だとは言えないけれど、私なりに精一杯努力することで、誠意が伝わっていたら嬉しいなと思います。そして、どうしたら昨日のようなイベントをつくり続けられる仕組みをつくれるのか、ということも、合わせて考えていきたいです。
*最後までお読みいただきありがとうございます*
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